弓道をしていて、離れの瞬間に体が前のめりになってしまうことはありませんか?
この「離れ前出し」が起きると、体勢を崩してリズムが乱れたり、思うように矢が飛ばなかったりする悩みが出てきます。
本記事では、離れ前出しの原因と対策を詳しく解説。
足腰と体幹の連動に着目することで、身体のひねりとバランスをうまく制御できる方法をわかりやすく提案します。
具体的にどの部分の動きに注目し、どのように体重移動をコントロールすべきか。簡単な手順で離れ前出しを克服できるはずです。
弓道の離れが前に出る原因を理解する
弓道で離れが前に出てしまう原因には、主に以下の2つがあげられます。
体重移動が前方へ偏っている
一つ目は、体重の移動が前のめりに偏っていることです。
弓を引き終える段階で体重が前方にかかり過ぎると、自然と体も前のめりになりがちです。
特に膝はストレートな状態を保つことが大切ですが、これが崩れると体重移動先が前にずれてしまいます。
左足への重心移動が不十分
二つ目は左足への体重移動が不十分なことが上げられます。
弓を引く際、徐々に左足に体重を移す必要がありますが、これがうまくいっていない場合、身体の流れが止まってしまい離れが前に出やすくなります。
左足へしっかりと体重を乗せ切ることが大切なポイントといえます。
このような原因で離れの瞬間が前出しになると、リズムを乱したり体勢を崩したりと、技術的な支障を来たしやすいので、対策をしっかりとっていきたいですね。
弓道で離れが前出しになる症状と影響
離れが前に出てしまうことで以下のような悪影響が生じます。
体勢が崩れリズムが乱れる
まず、体勢の崩壊です。離れの瞬間に前のめりになることで、バランスを失い体勢が崩れてしまいます。
左足にしっかり体重が乗っていない状態では円滑な動きの連続性が保てません。
リズム感も狂って、一連の流れが乱れてしまう結果となります。
矢が思う方向へ飛ばない
もう一点が、矢が思う方向へ飛ばせないことです。
体の向きが定まらずに放たれるので、本来のコースから外れた方向に矢が発射されてしまうことが多くなります。
特に的中を目指しているときには命中率が下がる原因となり、成功確率を下げてしまいます。
このように離れが前に出る弊害は大きく、改善が必要不可欠です。
弓道の離れ前出しを防ぐ方法と対策
離れが前に出るのを防ぐには、以下のような対策が有効です。
足腰の使い方を見直す
まず足腰の使い方です。
膝をしっかり伸ばしたまま、徐々に左足に体重を移していきます。
体重移動の途中で膝が折れたり、尻が浮いたりしないことが大切です。
左足に体重が乗り切るまでの導線が真っ直ぐである必要があります。
膝や尻の位置がずれると前のめりになりがち。左足にしっかりと体重を移すコツを身につけるため、足腰の鍛錬から始めましょう。
体幹のひねり運動に着目
次に体幹のひねり運動への注目です。
足腰の動きと体幹のひねりは連動しています。
左足に体重が乗った状態で腰を捻るよう意識することがポイント。
体幹のひねり具合が甘いと離れが前に出がちなので、捻り切る強い意志で取り組みましょう。
体の向きが定まらない内に離れてしまうからです。
このように足腰と体幹の動きに注目し、連係プレーを意識することで離れ前出しは防げるはずです。
コツを掴んで成長していきましょう。
繰り返しの稽古で身体の使い方が自然と改善していくはずです。
まとめ
今回は、弓道の基本動作である「離れ」の瞬間、体が前のめりになってしまう「離れ前出し」の原因と対策をお伝えしました。
主な原因は体重移動の偏りと左足への重心移動の未熟さです。
そこで対策として足腰の使い方を見直し、体幹のひねりを改善していくこと。
離れ瞬間の体の向きが定まらないと、的中精度が下がったり円滑なリズムが崩れたりする弊害が生じやすくなります。
足腰と体幹の連携プレーを意識的に行うことで、この「離れ前出し」は防げるはずです。
基本から見直す作業が大切であり、繰り返しの実践が全ての近道ということを覚えておきましょう。